WHITEMOON~あやかしの神様~
俺は銀色の髪も紫の瞳も緋色に染めていく。



『紅鬼』の始祖・紅月。


妖であるが、神に近い力を持つ。妖狐『天狐』を負かした。


目の前の敵は本物の神・青龍。


智成様の背に見える青龍の化身が鮮明にその姿を俺の双眼に映しこんでいく。


初めて見る本当の神にゾクリとした感覚が背筋に走る。



恐れではない、まだ感じたコトのない強大な敵の力に俺の闘争心が沸き立った。



同じ双剣。


『紅月』の力を使い、俺は果敢に対極刀を振りかざす。


空を切り裂くような強烈な渾身の龍の刃。交わしたが思えば、逆の手の刃が向かってくる。



俺は後ろに退き、体勢を立て直す。



吐く息の音が荒い。






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