WHITEMOON~あやかしの神様~
俺は痛むを躰を引きずって、時神を探した。


妖狐の幻影の力で起こされた月の夜。


今は下弦の月のはずだが…ここは満ちた月。


長い吹き抜けの大理石の廊下を走った。



「俺を探してるんだろ?小笠原知弥…」


俺を智成様から救った濃緑マントの主。


金色の月の光に溶け込む金髪。


時神様の瞳は碧眼。人の目を惹きつけて離さない色香、漂う神様だった。

初対面の俺に屈託のない笑顔を向け、気さくな人柄を見せる。



「あなたが俺を…」



「ナルの毒牙から助けてやった。アイツも意地悪なトコがあるが、根は悪くない男だ。主の命令は絶対だから仕方がない」






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