WHITEMOON~あやかしの神様~
俺たちの前に、現れたのはあの安達比呂だった。


もう一人は玩具メーカー『KISARAGI』の社長・真柴恭(マシバキョウ)
彼の隣には智成様もいた。
彼が智成様の主の創造神か。



「康人お前だろ?妖狐たちを逃がしたのは…」


「・・・妖も元は神…善い妖は別に排除の必要はないだろ?」


「妖にまで情をかけるのか…呆れたヤツだな」

安達さんは呆れた物腰で、返す。


「妖の善悪をいちいち、見ていては…時間がかかる…それに、天使たちが許さない…」


「ともかく康人は…『妖狩り』には首を突っ込まないで…彼らは存在すべきではない万物だ。殲滅される運命だ」



真柴さんは噂通りの完璧な顔立ち。
壮絶なほどの美しさを誇っていた。


涼しげさな優しい声で紡がれる言葉は残酷。妖に容赦がない。



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