WHITEMOON~あやかしの神様~
「可愛いな~知弥が溺愛するワケだ・・・」


グラスの中のワインを飲み干して、テーブルに戻した。



「宵も深いし、寝ようか?」


「ね、ねね寝るんですか??」


「今夜から偽装のために、寝室は同じだ。ひとりで寝れないなら…一緒に寝てやろうか?」



「え、あ…でも、手は出さないんですよね」


「俺が寝ぼけていたら、身の保証はしない」


「ええ~っ!?」


くぐもった速水さんの低い声。



「冗談だ…俺はそこのソファーで寝る…枕は取りに行くだけだ…」



私を奥の寝室に案内してくれた。四方に柱を立てた天蓋付きのベット。


大きさはダブルで、白いレースのカーテンに覆われていた。



黒を基調にした調度品ばかりだから、白いベットがやけに目立った。
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