幸福感


「きり~つ、れい、さようなら~」

いつかチャイムと同時に帰りの号令をして欲しいなどと考えながら颯爽と校門をくぐるわたし。

きょうは帰宅部エースとして胸を張れる位のタイムでしたね。ええ。

いかん、またくだらないことを考えていた。

学校から駅まですぐだから、次くる電車に乗れて、そっから20分くらい電車で、…と歩きながら時間計算をする。

はやく会いたいな。

いつもより早い時間の電車に乗ると、ガラガラでこの車両にはわたし以外に3人しかいない。

試しにわたしは携帯でghost、ハルの画像検索をしてみた。

「わ……」

かっこよくうつってんじゃん。

何枚か気に入った写真があったので保存。ほかのメンバーの写真も保存。

ああ、最近忙しそうだな。
昔は週2くらいで会えたのにな。

まあ、バンドが成功するなんて凄いことだから、わたしはもちろん応援しているけど。音楽がいつでも一番で本気なハルが好きだし。

なに考えてんのわたし。

あ~、会えるの本当に嬉しいな。

などと、いろいろ考え事をしているうちに、あと一駅になっていた。

< 4 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop