幸せになろう
第14話 綾香の恋
綾香の知人、川村が入院した。
かなり前からの長患いで、綾香はよく見舞いに行った。
「綾香さん、私もついていってもいい?」
サラ・シンフォニーは、綾香と共に川村の病室を訪れた。
「川村君、また来ちゃった。具合どお?」
「もう来なくていいっていったのに」
川村は無愛想に答える。そして傍らのサラに目をやった。
「で、そっちは?」
「こちらは、友人のサラ・シンフォニー。同じ大学なの」
綾香がサラを紹介。
「もしかして、留学生?」
川村は聞き返す。
「いえ、私は子供の頃から日本に住んでいます」
「川村君、体調は良くないの?」
綾香が川村の体調を気遣う。
「斉木、前にも言ったよな、もうここには来るなって」
「川村君の事がどうしても心配だから。ごめんね、私もう帰るから」
綾香は、病室を後にした。サラも綾香を追うように部屋を出た。
「川村さんと何かあったの? 川村さん、綾香さんのことを避けているようだったし」
サラは、さっきから綾香と川村のぎこちないやり取りが気になっていた。
「別に何もないよ」
「でも・・・・・・」
その後もふたりは何度か川村の見舞いに出かけた。
そのたびに川村に嫌な顔をされた。
川村は、なぜ綾香を嫌うんだろうか? サラは、気になった。
その日も綾香は、サラと一緒に川村の見舞いに行った。
「何度言ったら分かるんだ、もう来るなとあれほど言ったろ!」
川村は、廊下まで聞こえるような声で怒鳴った。
「ごめん、すぐ帰るから」
綾香は、病室を出た。
だが、それを見かねたサラは、ついに我慢できなくなった。
「ちょっと、それは心配して来てくれている人に対してひどいんじゃない?
綾香さんは、貴方をすごく心配しているのよ」
「別に、君には関係ないだろ」
「関係なくないよ。私は、綾香さんの友達として貴方の態度が許せない。
どうして綾香さんにあんな態度とるの?」
サラは、綾香に対して冷たい態度を取り続ける川村が許せなかった。
「俺、斉木に告白されたんだ」
「えっ?」
それは、綾香の川村に対する恋心を意味するものだった。
サラは、驚いて病室のドアの窓ごしに映る綾香に目をやった。
「でも、俺はあいつと付き合うつもりはない。だから、冷たく突き放しているんだ」
「だからってもう少し言い方ってものがあるんじゃない?」
それでもサラは、反論をし続ける。
「実は俺、もう長くは生きられないんだ。だから誰とも付き合うつもりはない」
かなり前からの長患いで、綾香はよく見舞いに行った。
「綾香さん、私もついていってもいい?」
サラ・シンフォニーは、綾香と共に川村の病室を訪れた。
「川村君、また来ちゃった。具合どお?」
「もう来なくていいっていったのに」
川村は無愛想に答える。そして傍らのサラに目をやった。
「で、そっちは?」
「こちらは、友人のサラ・シンフォニー。同じ大学なの」
綾香がサラを紹介。
「もしかして、留学生?」
川村は聞き返す。
「いえ、私は子供の頃から日本に住んでいます」
「川村君、体調は良くないの?」
綾香が川村の体調を気遣う。
「斉木、前にも言ったよな、もうここには来るなって」
「川村君の事がどうしても心配だから。ごめんね、私もう帰るから」
綾香は、病室を後にした。サラも綾香を追うように部屋を出た。
「川村さんと何かあったの? 川村さん、綾香さんのことを避けているようだったし」
サラは、さっきから綾香と川村のぎこちないやり取りが気になっていた。
「別に何もないよ」
「でも・・・・・・」
その後もふたりは何度か川村の見舞いに出かけた。
そのたびに川村に嫌な顔をされた。
川村は、なぜ綾香を嫌うんだろうか? サラは、気になった。
その日も綾香は、サラと一緒に川村の見舞いに行った。
「何度言ったら分かるんだ、もう来るなとあれほど言ったろ!」
川村は、廊下まで聞こえるような声で怒鳴った。
「ごめん、すぐ帰るから」
綾香は、病室を出た。
だが、それを見かねたサラは、ついに我慢できなくなった。
「ちょっと、それは心配して来てくれている人に対してひどいんじゃない?
綾香さんは、貴方をすごく心配しているのよ」
「別に、君には関係ないだろ」
「関係なくないよ。私は、綾香さんの友達として貴方の態度が許せない。
どうして綾香さんにあんな態度とるの?」
サラは、綾香に対して冷たい態度を取り続ける川村が許せなかった。
「俺、斉木に告白されたんだ」
「えっ?」
それは、綾香の川村に対する恋心を意味するものだった。
サラは、驚いて病室のドアの窓ごしに映る綾香に目をやった。
「でも、俺はあいつと付き合うつもりはない。だから、冷たく突き放しているんだ」
「だからってもう少し言い方ってものがあるんじゃない?」
それでもサラは、反論をし続ける。
「実は俺、もう長くは生きられないんだ。だから誰とも付き合うつもりはない」