幸せになろう
第19話 家族の絆そして和解
慎一の両親、総一郎、和江夫妻が、突然再び帰宅した。
さやかは、両親に姿を見られるとまずいので、天使の能力で姿を消した。
彼女が天使として生まれ変わった事を、両親は何も知らないからだ。
あのふたりには、姉やエレーナの正体は、言えない。
特に欲深い父には、正体がばれたら何をされるか分からない。
慎一は危機感を抱いた。
「慎一、お前に話がある。以前も言ったが、父さんの仕事を手伝え。
父さんの会社は忙しくて人手不足なんだ」
だが、慎一は以前拒否していた。
「それは出来ない。父さんの仕事を手伝うつもりはない」
慎一は再度拒否した。
「慎一は、何もしていないんだからそれぐらいやりなさい」
和江も総一郎に従うよう、諭した。
「父さん達には悪いけど、俺はエレーナとの静かな生活を大切にしたいんだ」
だが、総一郎は認めない。
「いい加減あの女とは別れろ。あの女と一緒にいてもお前のためにならん」
「俺のためになるかならないかは、父さんが決めることじゃない。
俺は、エレーナに何度も助けられた。エレーナは俺にすごく良くしてくれる。
だから絶対に別れるつもりはない」
「少しは親の言う事を聞いたらどうなんだ? 親の手伝いぐらい当然だろう」
「そうよ、お父さんはわざわざ忙しい中、貴方のために来てくれているのよ。
お父さんの言うとおりにしなさい」
和江にも再三諭された。だが、慎一は拒否。
「散々勝手なことをやってきて、一度は捨てた俺を、自分達の都合で利用する気か。
今まで俺を散々ひどいめに遭わせ、親らしい事なんて何もしてこなかったくせに。
今更、親を名乗るな!」
彼は激しく両親と対立した。
「お前、言っていい事と悪い事があるだろう。それが親に対して言う事か!」
総一郎は、慎一の襟首を強くつかんだ。
「慎一さんのお父さん、やめて下さい」
見かねたエレーナが止めに入ったものの、
「うるさい! これは俺と慎一の問題だ。お前には関係ない」
総一郎は更に襟首を引っ張った。
「苦しい、放せ」
「慎一さんは苦しがっています。放してあげて下さい」
エレーナは総一郎の腕にしがみついた。
「どけ!邪魔だ!」
「アッ」ドーン!
総一郎はエレーナを突き飛ばした。はずみで彼女は壁に激突した。
「エレーナ!」
慎一は、総一郎を振り払ってエレーナの元に駆け寄った。
「怪我はないか?」
「いいえ、私は大丈夫です。それより慎一さんこそ」
さやかは、両親に姿を見られるとまずいので、天使の能力で姿を消した。
彼女が天使として生まれ変わった事を、両親は何も知らないからだ。
あのふたりには、姉やエレーナの正体は、言えない。
特に欲深い父には、正体がばれたら何をされるか分からない。
慎一は危機感を抱いた。
「慎一、お前に話がある。以前も言ったが、父さんの仕事を手伝え。
父さんの会社は忙しくて人手不足なんだ」
だが、慎一は以前拒否していた。
「それは出来ない。父さんの仕事を手伝うつもりはない」
慎一は再度拒否した。
「慎一は、何もしていないんだからそれぐらいやりなさい」
和江も総一郎に従うよう、諭した。
「父さん達には悪いけど、俺はエレーナとの静かな生活を大切にしたいんだ」
だが、総一郎は認めない。
「いい加減あの女とは別れろ。あの女と一緒にいてもお前のためにならん」
「俺のためになるかならないかは、父さんが決めることじゃない。
俺は、エレーナに何度も助けられた。エレーナは俺にすごく良くしてくれる。
だから絶対に別れるつもりはない」
「少しは親の言う事を聞いたらどうなんだ? 親の手伝いぐらい当然だろう」
「そうよ、お父さんはわざわざ忙しい中、貴方のために来てくれているのよ。
お父さんの言うとおりにしなさい」
和江にも再三諭された。だが、慎一は拒否。
「散々勝手なことをやってきて、一度は捨てた俺を、自分達の都合で利用する気か。
今まで俺を散々ひどいめに遭わせ、親らしい事なんて何もしてこなかったくせに。
今更、親を名乗るな!」
彼は激しく両親と対立した。
「お前、言っていい事と悪い事があるだろう。それが親に対して言う事か!」
総一郎は、慎一の襟首を強くつかんだ。
「慎一さんのお父さん、やめて下さい」
見かねたエレーナが止めに入ったものの、
「うるさい! これは俺と慎一の問題だ。お前には関係ない」
総一郎は更に襟首を引っ張った。
「苦しい、放せ」
「慎一さんは苦しがっています。放してあげて下さい」
エレーナは総一郎の腕にしがみついた。
「どけ!邪魔だ!」
「アッ」ドーン!
総一郎はエレーナを突き飛ばした。はずみで彼女は壁に激突した。
「エレーナ!」
慎一は、総一郎を振り払ってエレーナの元に駆け寄った。
「怪我はないか?」
「いいえ、私は大丈夫です。それより慎一さんこそ」