愛の果実-エリートなあなた短編集-
すると、フッと口角を上げた彼の手が伸びてくる。
「大切な“解語の花”の世話したいしね」
「えーっ!?」
その言葉で彼が起きると同時、ベッド上から私の身体を易く抱き上げた。
何度も濃密に抱き合って迎えた朝ゆえ当然、何も纏っていない。
それでも構うことなく私は、大好きな彼の首へと腕を巻きつけた。
「甘やかしすぎっ」
「フッ、俺は役得だな。柔らかいもん」
「もぅ」
わざと頬を膨らませればまた綺麗に笑う修平に、私は不意打ちで薄い唇を封じた。
チュッ、チュッとキスを重ねるうち、口を開いた彼の舌に捕らわれてしまう。