オレンジどうろ
いつも静かな朝は今は存在しない。
校舎のどこにいてもみんなはある準備で大忙しだ。
ある準備とは...
「おいお前らぁぁあ!明日は戦じゃあ!城学は学年問わずクラス対抗の戦だからなっ」
「せんせー、戦じゃなくて体育祭でーす」
「知らんがなアホォ!みんな知ってると思うが城学は各クラス対抗!つまり、一学年6クラスだから...」
「三学年合わせて18クラスでーす」
「そう!18クラスみんな敵だ!やるからには我らが1-Bが優勝するぞーっ」
というわけで、明日は体育祭です。
うちの担任は体育の教師だからやけに熱い。
城下学院、略して城学の体育祭は少し特殊かも知れない。
全クラスが敵。
つまり、全18クラスで自分のクラスを引けば17クラスは全て1-Bの優勝を妨げる障害ということだ。
優勝賞品は食堂の一週間分のタダ権。
みんなが優勝目指して本気になる唯一の行事だ。
もちろん私も例外じゃない。
各クラスオリジナルTシャツを着て勝負する、青春って感じがめっちゃする。
その後20分こと担任の気合の言葉を聞かされ明日のためと早めに下校となった。