蛍色
「蛍?起きた?」


「あ、うん。おはよ。」


「昨日は、その、ごめんな…。」


恋がいきなり謝ってきた。


「母さんがいるのも凄く嬉しいけどさ、たまにはお前と二人きりなりたかったんだよな。」


たまにかよ


「で、昨日二人きりになって、お前が可愛い過ぎてつい……」


少し照れたように恋は言った



「恋、私も二人きりになれて嬉しい…」



昨夜、私は恋に抱かれた。


嬉しいはずなのに、優凜くんの顔が思い浮かぶのは……


―――――何故?
< 42 / 69 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop