BLOOD・CONTRACT
『えっと…何ですか?』
「んー本題は後にして何で理科準来なかったの?」
奏都は無理矢理、吾斬に連行され、体育館倉庫にいた。
後ろには重たいだろう分厚いマット。前には吾斬がいて逃げ場がない状況だ。
だが、吾斬が一歩進むごとに奏都も一歩後退する。
『いや…それは…その…先生に呼び出されて…』
「俺はずっと待ってたんだよ?」
嘘を並べるが、吾斬は迫ってくる。
『きゃっ…』
そのうちマットに足が引っかかり、後ろに倒れてしまう。
それを見逃すことなく、吾斬が覆い被さってくる。
「俺約束破られんの嫌いなんだよね〜」
『っ!』
首筋に近づいてくる吾斬の唇が妙に気持ち悪い。
(もう!)
奏都はとっさに吾斬の足に自分の足を絡ませ、立場を逆にする。
「えっ…?こうゆうのが趣味?」
『ごめんなさい』
吾斬の言葉も聞かずに彼の制服を開き、鎖骨に触れる。
「下より上派なんだけどなー」
『 記憶 削除 』