BLOOD・CONTRACT

「もうどこいってたのよ!ギリギリまで探したんだよ!」
「ごっごめん…」
結局教室には戻らず屋上でチャイムが鳴るまで時間を潰してた奏都。
教室に戻ってきた途端、壱子がかけよってくる。

「吾斬ルアンに連れて行かれるの見たって人いたから心配したのよ!何かされたの?大丈夫?」
「うっうん…大丈夫…何もされてないから…」
壱子の青ざめた顔を見るなり本気で心配していたんだろうと思う。
相当心配かけた、授業に集中できなかっただろうと奏都は申し訳なくなる。
同じクラスの吾斬ルアンはまだ戻ってないみたいだ。
まあ、毎回の授業いないのだが。
「もう、奏都ちゃんの処女があんなのに奪われたら…私ショックで寝込みそう…」
「処女って…」
「え?処女でしょ?」
「まあ…」
「奏都ちゃんは誠実な方が似合ってるわ!」
「…」
壱子は1人で盛り上がっている。
「ねえ…授業の準備…」
奏都の言葉も無視して1人黙々と妄想の世界。
瞳はダイヤモンド並に光っている。
(まっまぶしい…(笑))


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