BLOOD・CONTRACT
「え…嘘…」
「ほんと!ね、大丈夫?」
先ほど壱子に知らされた情報に耳を疑った。
その理由は学校に残る生徒だ。
1年は2人、2年は4人、3年は5人残るらしいが、その中にいないでほしい人物がいた。
吾斬ルアンだ。
周りから見ればそう問題はないのだが、奏都にとっては大問題だ。
「家にいた方が…」
「でももう届けだしちゃったし…」
今回は我慢するしかないらしい。
それに夏休み中に任務を遂行したかった。
「がんばってね!メール、電話するから!何かあったら飛んでいくわ!」
「ありがとう壱子ちゃん」
ぐすっと泣きそうになる。奏都。
こんな優しい人間にあったのは初めてなのだ。