とあるバイトの子のとある恋物語



藤野ちゃんの話によると。


バイトが終わり、着替えたあと。


喉が渇いたから、と休憩室にある自販機で買ったお茶をそこで飲んでいる時。


「お疲れ様」


「あ、お疲れ様です」


仕事を終えた鈴木くんがやってきた。


今日大変なことなどを軽く談笑して、「じゃあ、お先に失礼します」と藤野ちゃんが帰ろうとしたのを引き止められ。



「もし良かったら、今度ごはんとか行きませんか?」



藤野ちゃん17歳。
鈴木くん27歳。


一回り年上の男から、藤野ちゃんは誘われてしまい、テンパるあまり……。


「か、考えときます!」




──そうして、俺に泣き付いてきたわけだ。


「主任〜〜!!私、どうすればいいんですかぁー!?」


鈴木くんにばれないように、小声ではあるけど藤野ちゃんは叫ぶ。


大人の世界ではよくあることだけど、男性経験の少ない藤野ちゃんにとってはとんでもない出来事。


相談できるのは、自分の好きな人まで知ってる俺しかいないと思ったんだろう。



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