約束の恋
「希望。」
「何ぃ?」
「店の片付け手伝って。」
多毅にぃにそう言われ、あたしは店の片づけを始めた。
いろんな話をしながらね。
多毅にぃは、いろいろ教えてくれた。
あたしも、君のことを話した。
あの約束のことも全部。
多毅にぃは、黙ってちゃんと聞いてくれるから。
本当、優しいお兄ちゃん。
片付けが終わったときには、もう12時を回ろうとしていた。
「だいぶ遅くなっちゃったな。おばぁちゃんたち、心配してるよな。」
「あたし、今1人暮らしだから大丈夫。高校入るときに、おばぁちゃん家でたんだ。」
「そっか。」
多毅にぃは、車で家まで送ってくれた。
「これ、新しい携帯番号。いつでも連絡していいから。あ。今度、店来るときは夜じゃなくて昼にしろよ?危ないから。」