約束の恋

誰かがあたしの手首を掴んで、帰ろうとするのを遮った。

「2人で話そう。」

そう言って、あたしの手首を掴んだまま、どこかへ歩き出した。

着いた場所は、あの海辺。

その人は、あたしの腕を放した。

あたしはただ混乱していた。

どうして....

忘れたのに....

今さらなんで....

そう、

今、あたしの目の前にいるのは---

あたしを腕を掴んでここまで連れてきたのは---

この海辺で止まるのは---

あの時の---

遼くんだから---。


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