約束の恋

彼氏なんていない。

彼氏は、いない。

でも、心にはある人がいる。

あたしの心には、今でも君がいる。

君と出逢った日のこと。

君と話したこと。

今でもちゃんと覚えてる。

君のこと...

「...希望?希望ー?」

「えっ?あ、ごめん。蒼、どうしたの?」

ついボーっとしてたみたいだ。

いけないいけない。

「それ、俺の台詞。何、浮かない顔してんの?」

「えっ。あー、ちょっと考え事してて。」

「そっか。ならいいけど。」

蒼はそれだけ言って、また歌いだした。

蒼はお兄ちゃんみたい。

いつも助けてもらってばっかり。

こんなときまで、あの人のこと考えるなんてダメだ!

とりあえず、今は楽しもう!

< 5 / 72 >

この作品をシェア

pagetop