約束の恋

わけもわからず、着いていった。

近くの喫茶店に入った。

「突然ごめんね。俺は上山悠多(Ueyama Yuta)。遼とは親友なんだ。」

遼くんの親友だったんだ...。

「初めまして。榊希望です。」

「それで、遼のことなんだけど...。」

なんだろう...。

「遼と希望ちゃんの関係、遼から聞いてる。
去年のクリスマス、あいつと会ってないでしょ。
その理由、遼から聞いてないんじゃない?」

「理由?遼くんにとってあたしがどうでもいいだけでしょ。
聞かなくたって分かるよ。」

あたしは冷たく言い放っていた。

「希望ちゃんがそう思ってるだけで、本当のことなんて分からないでしょ?」

「...。」

「去年のクリスマスの日、遼が希望ちゃんとの約束を守れなかったのには、ちゃんとした理由があるんだ。」

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