天神学園高等部の奇怪な面々31
間もなく日没。

爆弾はいまだ見つからず。

日が暮れれば捜索は更に困難になる。

「くそっ…」

拳を握り締める写楽。

「時間がありません、生徒会長、学園内にいる客や生徒達の避難指示を」

ネコミミメイドが進言する。

「……」

言葉を発しない生徒会長。

ここで避難させるという事は、犯人の勝利となる。

爆弾の爆発を未然に防げないまま、避難するしかなかったという天神学園側の敗北となるのだ。

が。

「止むを得ませんね…」

絞り出すように告げる生徒会長。

多くの者の命には代えられない。

「副会長、学園内に残っている者の避難誘導を…」

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