天神学園高等部の奇怪な面々31
妙に無口になる御衣黄。

穏やかな笑みも少しばかり形を潜め、茶を点てる事に集中…しているように見えて、その実、別の事を考えているようにも見える。

小岩井に監視は任せていたが…そろそろ彼一人では荷が重いかもしれない。

「…う…せい…」

当分は目を覚ます事はないと思っていたが、まさか今の代で覚醒する事になろうとは。

「…う…せいってば」

龍太郎が『臥龍』という話は聞いていた。

やはり中国拳法の修行が引き金となったのか。

「…う先生…」

あとは悪魔や千の武器を操る魔物らが興味を持っているような、『竜』として目覚めるか『龍』として目覚めるか…。

「…こう先生…」

封じたあの頃は、まだ『アレ』は幼子に過ぎなかったが…。

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