君の左手








そして、最低限の荷物を持ち


行く当ても無く街を彷徨っていた


そんなとき声を掛けてきたのが


あいつだった










私は相当寂しかったのかもしれない






あいつの手を取ってしまった・・・・






あいつは私に




稲郷 呀鬼(とうごう やつき)


と名乗った






金に近い茶髪に大量のピアス



鋭い目つき・・・・




今思えばなんでついて行ったのか


不思議なくらい怖い顔つき






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