RUBY EYE
「!」
月野は表情を変え、鷹斗を見上げた。
「あんまり、良い結果とは言えないけどな」
「・・・・・・殺されたり、しないよね?」
「ごめんね」
目を見開く月野に、鷹斗は苦笑を返す。
「処分は―――死だ」
「どうして・・・・・・」
「ヴァンパイアの秩序を乱しかねない行動、だからかな」
まだ、14歳なのに。
「俺なら、処分を軽くできるよ」
「え?」
「俺は、香堂―――本家の息子だから」
鷹斗の笑みに、月野は戸惑う。
「私の頼み、聞いて・・・・・・くれるの?」
「うん。月野ちゃんが、俺の言う条件を聞いてくれたら、ね」
「条件?」
まさか、血を吸わせてとか、そういう類い?
月野が、訝しげな視線を向ける。
「そんな身構えなくてもいいよ。月野ちゃんが、俺の家に遊びに来てくれれば、聞いてあげる」