手をつなごう
どれくらい時間が流れたのか、
実際そんなに長くはないんだろうけど
とても長く、感じた。

ふとシンを見ると
いつもは無表情のシンが
すごく苦しそうにしている…

[どうしたの?]

「なんでも...ない...です...」

力なくそう答えたシンは
息が荒く
耳を塞いで座り込んでいる。

なに?なに?

[ねえ、大丈夫?]
苦しそうなシンの背中に、思わずあたしの手が触れた瞬間、

「やめろおぉぉ」

叫んで過呼吸になってしまった…
< 22 / 38 >

この作品をシェア

pagetop