手をつなごう
それからコウキは
過呼吸発作だけでは死なないことや、
発作が起きたらまず紙袋をあげるといいことを
あたしに教えてくれた。
さらに、シンが自殺未遂の経験もあることや
薬を渡すと全部いっきに飲む癖があるから
毎日、1日分だけをシンに渡していることも教えてくれた。

思った以上にシンの闇は深い…。

「これ、シンが苦しそうになったら飲ませてやって」

発作が起きそうになったら、
飲むと落ち着く頓服薬を
いくつかあたしにくれた。

そしてコウキはシンに電話をして、
シンが来ることになった。
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