Softly Kiss

「では、ホームルームを始めます。」

今日もまた聞き慣れている担任の声だ。
でも、今日は昨日と違ってちゃんと落ちついている

「今日はね皆に新しい仲間が増えたので紹介します、入ってー。」

<< ガラッ >>

「やべえ、まぢ可愛い」
「何あの子、天使みたーい。」
「きゃー」

どれだけ教室がざわついただろうか。

「西村杏梨ですっ、アメリカから来てまだ分かんないことがたくさんあるので、ぜひぜひ皆よろしくねぇ!」

見た目は、髪がふわふわしてて目がクリンクリンですっごく可愛い。
でも、あの子明らかにぶりっこだ。

杏梨ちゃんが自己紹介した瞬間、女子の目線が冷たくなったのが私にもよく分かる
でも本人は気づいてないようだ。

「じゃあ、西村さんはどこ座ってもらおうかしら。」
「先生っ、私あの人の隣がいいです!」

指差したのは、私、じゃなくって渡辺君だった
え。

「じゃあ、西村さんと愛川さん交代しましょう。愛川さん、いいわね?」
「あ、はい!」

そして私はよりによって圭太の隣に
ああ、本当に運が悪い。

でも、あの時私は知らなかった。あの時悪魔が笑っていたことを

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