xxxFORTUNE 〜恋の魔法〜
何とも言えない威圧感で、恋千くんが佐久間さんの勢いを止める。
佐久間さんは唇を突き出したまま、納得いかないようにテーブルの下で足をバタバタさせた。
「カミサマもアッキーも、ヒメのことになると怖いよねっ」
恋千くんと愛琉さんを交互に見ながら、佐久間さんが続ける。
「ヒメがいない間も、ヒメの話になると何かと言い合いになるもん」
言い合いって?
あたしがいない間に、ケンカでもしてたのかしら。
愛琉さんと恋千くんの組み合わせなのが、ちょっと不思議。
「は?それはこいつが突っかかってくるからだろーが」
相変わらず、不機嫌な愛琉さんは怖い。
「だって、愛琉が文句言うからさ」
それに刃向かう恋千くんも、すごいけど。
どうしてそんなにケンカするの?と疑問を抱いているのか、佐久間さんは首を傾げていた。
この2人、仲悪かったっけ?
洋館のみんなは、全員で仲良しよね?
「そんなに彼女と縁日に行きたいのなら、いっそのこと全員で行ったらどうなんです?」