xxxFORTUNE 〜恋の魔法〜









嫌な予感がする。

里音の言っていたことは、あながち間違いではないはずだわ。


まだ、確信は持てないけれど。



夜、自室のベッドに座って考え込む。

あたしがエシャルに戻ってからも、里音が掃除をしてくれていたおかげで部屋は綺麗なまま。

おまけに、可愛らしいオレンジ色の本棚も作ってくれた。


そこから、魔法の属性について書かれた本を手に取る。

最初のページを捲ると、可愛らしい妖精の絵が見えた。



最後まで読み終えたところで、部屋を出てある場所に向かう。

“コレ”に間違いないはずだわ。

両手で本を抱えて、廊下を走って。


「聞いて愛琉さん、きっと、このことじゃないかしらっ」

勢いよく開けた扉。



それなのに、どこにも彼の姿が見当たらない。

探していると、ベッドの上のタオルケットが、もぞもぞと動いていたから近寄って。


「ねぇ、ここ見て」

ベッドに腰掛けてから、見開きのページを指差しながら話しかけた。






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