エレーナ再びそれぞれの想い
2 異変
そんな時、シュウに異変が起きた。
「今日は体調が悪いから休みたい」
シュウは学校を休み、病院に行った。
「私達もついていきます」
エレーナ達が付き添おうとしたが、独りで平気だからと断られた。
ところが、シュウが病院から帰って来ると、さっきまでと様子が違っていた。
ずいぶんと元気そうだ。
「病院で寝たら、体調が良くなりました。体が軽くなったような感じがします」
次の日からシュウは、休まずに登校し始めた。
ところが、妙な事が起き始めた。
「白川君、今日は休みだね」
「きっと、学校が嫌になって逃げ出したんじゃないの?」
「そりゃそうでしょ。女装までさせられたら」
クラスメイト達が噂している。
その次の日も同じような噂がされた。その次の日も、そのまた次の日も。
「白川君、今日も来ないね」
「ひょっとしてもう、2度と戻って来ないかもね」
クラスメイト達の言動に、やがてシュウ自身、おかしいと思い始めた。
最初は、クラスメイト達のいじめだと思った事もあった。
だが、担任の佐倉先生にまで、毎日欠席扱いにされた。自分は毎日、学校に来ている。
なのに、なぜ先生まで?
「みんな僕を無視するんです。佐倉先生まで。
話しかけても振り向いてもらえないし、学校には毎日行っているのに、休んでいるって言われるんです」
シュウにそう言われ、天使達も異変に気づき始めた。
「もしかして、これは無視ではなく、ご主人様に気づいていないのでは?」
プリシラの言葉にエレーナは、何を考えついたのか、
「シュウ君、ここで待っていて下さいね。私、すぐに戻りますから」
急ぎ天上界へ飛び立った。
「あっ、エレーナさん!」
一方ここは塚本千鶴の自宅。
千鶴が祖父、巌と話している。
「白川家の次期当主が転入してきたか」
「はい」
「千鶴、分かっているな?」
祖父は孫娘を少し睨みつけるような目で見た。
「はい。最近体調が悪いとかで少し休みがちですが」
「そうか」
会話はそれで終わった。
「今日は体調が悪いから休みたい」
シュウは学校を休み、病院に行った。
「私達もついていきます」
エレーナ達が付き添おうとしたが、独りで平気だからと断られた。
ところが、シュウが病院から帰って来ると、さっきまでと様子が違っていた。
ずいぶんと元気そうだ。
「病院で寝たら、体調が良くなりました。体が軽くなったような感じがします」
次の日からシュウは、休まずに登校し始めた。
ところが、妙な事が起き始めた。
「白川君、今日は休みだね」
「きっと、学校が嫌になって逃げ出したんじゃないの?」
「そりゃそうでしょ。女装までさせられたら」
クラスメイト達が噂している。
その次の日も同じような噂がされた。その次の日も、そのまた次の日も。
「白川君、今日も来ないね」
「ひょっとしてもう、2度と戻って来ないかもね」
クラスメイト達の言動に、やがてシュウ自身、おかしいと思い始めた。
最初は、クラスメイト達のいじめだと思った事もあった。
だが、担任の佐倉先生にまで、毎日欠席扱いにされた。自分は毎日、学校に来ている。
なのに、なぜ先生まで?
「みんな僕を無視するんです。佐倉先生まで。
話しかけても振り向いてもらえないし、学校には毎日行っているのに、休んでいるって言われるんです」
シュウにそう言われ、天使達も異変に気づき始めた。
「もしかして、これは無視ではなく、ご主人様に気づいていないのでは?」
プリシラの言葉にエレーナは、何を考えついたのか、
「シュウ君、ここで待っていて下さいね。私、すぐに戻りますから」
急ぎ天上界へ飛び立った。
「あっ、エレーナさん!」
一方ここは塚本千鶴の自宅。
千鶴が祖父、巌と話している。
「白川家の次期当主が転入してきたか」
「はい」
「千鶴、分かっているな?」
祖父は孫娘を少し睨みつけるような目で見た。
「はい。最近体調が悪いとかで少し休みがちですが」
「そうか」
会話はそれで終わった。