エレーナ再びそれぞれの想い
17 最大の不幸
夜になった、テレビのニュースでは、
「○○市○○町では、数日前から降り続いた大雨で土砂崩れが発生し、住宅が流されました」
アナウンサーが話している。
「○○市○○町ったら、ご主人様の実家の近くじゃないですか?」
プリシラがシュウの実家を心配した。
シュウの表情が大きく変わっていた。
シュウはそのまま固まってしまい、激しく震えている。
「かっ、母さん!」
シュウは、そう叫ぶと学生寮の壁を通り抜け猛烈な勢いで飛び出して行った。
「あっ、ちょっと、突然どうしたんですか!」
驚いたプリシラは呼び止める間もなかった。
プリシラは何が起きたのか判らなかった。そしてもう一度画面に目をやった。
「まさか!」
プリシラは胸騒ぎがした。でも、すぐに
「エレーナさんは留守。今は私しかいない!」
プリシラも慌てて、シュウを追い掛けた。
「待って下さい!ご主人様!」
降りしきる雨の中、猛スピードで飛ぶシュウ。
それを追い掛けるプリシラ。
「速過ぎる。追いつけない!」
プリシラはシュウから徐々に遅れを取り始めた。
「まずい。このままでは、見失う」
プリシラは、瞬間移動をしてシュウの横に着いた。
「実家に行くつもりですか? 危険です。戻って下さい」
「でも、土砂崩れで家が流されたかもしれないんです」
シュウはひどく焦っていた。
彼は、プリシラの止めなど聞くつもりはない。
仕方がなく、プリシラは、
「では、私も御供します」
やがて、土砂崩れの現場が見えて来た。
崩落規模は想像以上に大規模は物だった。
民家など何もない。辺り一面泥しかない。至る所で、泥水がまだ流れている。
二次災害の危険性もあった。
「ここは危険です。戻りましょう」
プリシラが再度止めたもののシュウは聞かない。
「母さん! 祖母ちゃん!」
周囲を捜しまわった。プリシラも捜すのを手伝った。
シュウの実家は山間の町にあった。
だが、白川一族が住んでいたはずの家々は跡かたもなく無くなっていた。
裏山が崩れたのだった。
「母さん!」
シュウはしきりに捜す。
現場は再び崩れる危険があるため、救助隊も近づけない。
その時、プリシラが泥まみれの白川本家の護身刀を見つけた。
「ご主人様、これを見つけました」
「こっ、これは、うわあぁぁぁぁー!」
「○○市○○町では、数日前から降り続いた大雨で土砂崩れが発生し、住宅が流されました」
アナウンサーが話している。
「○○市○○町ったら、ご主人様の実家の近くじゃないですか?」
プリシラがシュウの実家を心配した。
シュウの表情が大きく変わっていた。
シュウはそのまま固まってしまい、激しく震えている。
「かっ、母さん!」
シュウは、そう叫ぶと学生寮の壁を通り抜け猛烈な勢いで飛び出して行った。
「あっ、ちょっと、突然どうしたんですか!」
驚いたプリシラは呼び止める間もなかった。
プリシラは何が起きたのか判らなかった。そしてもう一度画面に目をやった。
「まさか!」
プリシラは胸騒ぎがした。でも、すぐに
「エレーナさんは留守。今は私しかいない!」
プリシラも慌てて、シュウを追い掛けた。
「待って下さい!ご主人様!」
降りしきる雨の中、猛スピードで飛ぶシュウ。
それを追い掛けるプリシラ。
「速過ぎる。追いつけない!」
プリシラはシュウから徐々に遅れを取り始めた。
「まずい。このままでは、見失う」
プリシラは、瞬間移動をしてシュウの横に着いた。
「実家に行くつもりですか? 危険です。戻って下さい」
「でも、土砂崩れで家が流されたかもしれないんです」
シュウはひどく焦っていた。
彼は、プリシラの止めなど聞くつもりはない。
仕方がなく、プリシラは、
「では、私も御供します」
やがて、土砂崩れの現場が見えて来た。
崩落規模は想像以上に大規模は物だった。
民家など何もない。辺り一面泥しかない。至る所で、泥水がまだ流れている。
二次災害の危険性もあった。
「ここは危険です。戻りましょう」
プリシラが再度止めたもののシュウは聞かない。
「母さん! 祖母ちゃん!」
周囲を捜しまわった。プリシラも捜すのを手伝った。
シュウの実家は山間の町にあった。
だが、白川一族が住んでいたはずの家々は跡かたもなく無くなっていた。
裏山が崩れたのだった。
「母さん!」
シュウはしきりに捜す。
現場は再び崩れる危険があるため、救助隊も近づけない。
その時、プリシラが泥まみれの白川本家の護身刀を見つけた。
「ご主人様、これを見つけました」
「こっ、これは、うわあぁぁぁぁー!」