時空連鎖のクロノス
「っ…」
俺は神社に倒れ込んでいた。
手には時計を握りしめている。
これは…あの時の…?
とりあえず、みんなに待ち合わせ場所を神社ではなく学校にしたと連絡した。
郁奈はいなかった。
あとで連絡しておこう。
あとは…
真の家へ走っていった。
「やあ、唯鹿」
「真!!」
「今日は、瑠衣を思い出して、さ」
「…死ぬ気なのか?」
「まさか。唯鹿はしんでほしいの?」
「まさか。もう瑠衣のことは忘れろ」
真は俺をチラリと見た。
「忘れられるわけ、ない」
「真…」
「帰ってよ、唯鹿。祭りの用意しないと」
「あ、あぁ…」
俺は神社にもどり、沼ではっていた。
真が、やってこないかどうかを。
夕方になっても真は来なかった。
未来を変えられたんだろうか…?
神社に着いたとき、郁奈がふらふらとした足取りで祠に入っていく。
もう夕方だ。
俺は慌てて階段を降りた。
学校へと急ぐ。
誰かが見ていた事も知らずに。