コイスルキモチ
第2章*

球技大会
















次の日、席に着くと先生が紙を配った。




「球技大会?」




小さく声を出す。



そして、後ろを向き舞桜に話しかける。




「球技大会だって」



「うん。楽しそうだねー」




舞桜は紙に目を向けたまま言った。




「なに…」




“やるのかな”と言おうとした時、前の方で咳払いが聞こえた。



嫌な予感がして、顔だけ向ける。



予感通り、先生が口に手を持っていきこちらを見ている。




「あ…」




やばっと思い、急いで体を前に戻す。



そして、すみませんと頭を下げる。




「ちゃんと聞いておくように」



「はい…」




そう返事をし、紙に視線を戻す。



先生は、さっきと同じように説明をし始める。



ふと横が気になり、目だけでチラッと見た。



そこには馬鹿にしたような桜太の顔。



あたしが振り向いたのに気づいた桜太は、ふんっと鼻で笑った。



そして




「バーカ」




と、口を動かした。














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