コイスルキモチ










「おーい、何?」



「…ぁ……」




声をかけられ我に返る。




……何言いたかったんだっけ。



あ、思い出した!




あたしは人差し指をその人に向ける。




「あんたの鞄、あたしにあたったんだけど!」



「それが何?」



「…ちょっとは謝ろうとしろ!」



「ボーっとしてるお前が悪いんじゃねーの!」



「あてたんだから謝れ!」



「知るか!」




それから言い合いが始まった。



お互い引こうとしない。



ちなみに見ず知らずの人。



キーンコーンカーンコーン



チャイムが鳴る。



あたし達は言い合いをやめ、時計に目をやる。




「えええええええ!?時間やばい!いつの間に予鈴鳴ったの!?」



「げっ今の本鈴かよ!?」




あたし達は急いで体育館に向かう。














< 5 / 17 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop