【中編】ﾋﾞｹﾄﾘｼﾘｰｽﾞ【エターナル・フレンズ】 ～出逢いと始まり～

そうだあいつは俺のためにあの不思議な力を無くしても構わないと言った。

俺は二度と誰かを信じて絶望するのは嫌なんだ。もう傷つきたくは無いんだ。

だけど……俺のために大切なものを捨てた高端なら信じてみても良いんだろうか？


俺の手を握った力が俺に応えを求めるように更に強くなった。

その瞬間俺の心は決まった。

一度だけだ。一度だけお前を信じてやる。

決意を込めてその手を強く握り返すと、凄い力に引き寄せられ俺の意識は白い世界から四角い真っ白な部屋へと投げ出された。