【中編】ビケトリシリーズ【エターナル・フレンズ】 ~出逢いと始まり~
おまえなんかに何が分かる。

母さんが理由も分からず突然いなくなって、毎日暗くなるまで独りでアパートの一室で過ごしている俺の気持ちなんか、普通の家庭で普通に両親に囲まれて暮らしているお前たちにわかるわけないじゃないか。

「…ぅ…な。」

俺の中で苛立ちや、怒りが一気に押し寄せてきて感情が暴走するのを止められなかった。

「え?佐々木君何か言った?」

八つ当たりだって分かっている。

――でも…。

「俺にっ…かまうなっ!二度と俺に構うな!」

この感情を止める事なんて出来なかった。

高端の眩いばかりの笑顔は俺には苦しくて、胸が焼かれるように痛くなる。

俺に…母さんを思い出させるその笑顔を…



「そんな笑顔(かお)をっ…俺に見せるな――っ!」



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