【中編】ビケトリシリーズ【エターナル・フレンズ】 ~出逢いと始まり~
「佐々木君ダメだよ。そっちは森だ。叱られるよ。」
背後から高端の声が聞こえた瞬間、迷いは消えた。
「ついてくんな!誰も俺に構うな!俺を…放っておいてくれっ!!」
追ってくる高端と安原を無視して、森に飛び込むと遊歩道からワザと逸れ、あえて薄暗い獣道を選んで走った。
誰にも見つからないように森の奥に自分を隠してしまいたい。
木の枝にズボンを引っ掛け破れても、小枝や葉が顔にスリ傷を作っても、俺は走る事を止めなかった。
母さんが悪いんだ。俺を置いて出て行ったから…。
俺を捨てた母さんなんて、このまま…忘てしまえばいい。
微笑が優しかった事も
ドジで泣き虫だった事も
抱きしめられると良い香りがした事も
カレーがとても上手かった事も
全部全部忘れてしまえばいい。
背後から高端の声が聞こえた瞬間、迷いは消えた。
「ついてくんな!誰も俺に構うな!俺を…放っておいてくれっ!!」
追ってくる高端と安原を無視して、森に飛び込むと遊歩道からワザと逸れ、あえて薄暗い獣道を選んで走った。
誰にも見つからないように森の奥に自分を隠してしまいたい。
木の枝にズボンを引っ掛け破れても、小枝や葉が顔にスリ傷を作っても、俺は走る事を止めなかった。
母さんが悪いんだ。俺を置いて出て行ったから…。
俺を捨てた母さんなんて、このまま…忘てしまえばいい。
微笑が優しかった事も
ドジで泣き虫だった事も
抱きしめられると良い香りがした事も
カレーがとても上手かった事も
全部全部忘れてしまえばいい。