【中編】ビケトリシリーズ【エターナル・フレンズ】 ~出逢いと始まり~
「友達が裏切るのが怖い。失うのが怖い。君は大切なものを無くすのが嫌なんだよね?」

「――くっ!分かったようなことを言うな!
俺の気持ちなんて分からないくせに!」

「うん、わかんないよ。だって僕は君じゃないもん。」

暁の拍子抜けするような一言に流石(さすが)に俺も佐々木も唖然とした。

俺だってあの場の雰囲気でああ言われたら佐々木の気持ちの半分も分からなくても『分かる』と反射的に答えてしまったと思う。

佐々木は暁がいい加減な同情を見せると思ってワザとああ言ったのかもしれない。

きっと反撃の言葉でも用意していたんだろう。

肩透かしを食らった佐々木は一瞬毒気を抜かれたように突っ立っていた。

その隙を攻め込むように暁は言葉を続けた。

佐々木は気付いていただろうか?

暁から放たれる光がお前を抱きしめるように包み込んでいたことに。




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