【中編】ビケトリシリーズ【エターナル・フレンズ】 ~出逢いと始まり~
「どんなに勉強が出来ても、毎日がただ時間に流されて生きているだけじゃダメなんだ。
僕らに許された時間はこの星が生きている時間の瞬きするだけの間でしかないんだよ。
龍也はそんな一瞬の時間を苦しみとか悲しみで覆い尽くされたまま生きていて楽しい?
僕達と楽しい事をたくさん見つけていこうよ。
僕を信じて…僕らの友情を信じてみてよ。」

「ふざけんな!お前の事なんて何も知らないのにどうして信じられるっていうんだ?」

「君の心はちゃんと知っているはずだ。
僕らは出逢うべくして出逢った。生まれる前から決まっていた事だ。」

「そんなことあるはず…っ!」

「本当は分かっているだろう?
君の心の奥深くに僕たちに共鳴しているものがあるはずだ。」

「そんなもんない!俺は二度と誰かに裏切られるのは嫌だ。
絶望するのは嫌だ。お前たちに何が分かる!
お前たちに、母親に捨てられた俺の気持ちなんて分かるわけが無いんだ。
知った風な口を聞くな。母親にさえ捨てられてどうして友達に必要とされているなんて思える?」

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