スイーツな関係
「遥人に会わなくちゃ!」


明日なんて待っていられない。
明日まで待ったら、遥人が去っていきそうで。


ソファの上に転がるバッグを掴むと、マンションを出た。


タクシーに乗り、先ほど遥人のマンションを出てタクシーを拾ったところで下ろしてもらう。


遥人のマンションは自宅マンションからそれほど離れてはいなかった。


渋谷の高級住宅街のデザイナーズマンション。
外観に凹凸があり、おそらく真っ赤な外装。
暗いからよく分からなかったけれど、外灯の明かりでは赤く見えた。


私はその一風変わったマンションを探して歩いた。


歩いていると、タクシーを降りた場所はあそこでよかったのか、不安になっていた。


お酒も入っていたから、自信がない。


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