スイーツな関係
口の中に入れるとトロリとろけ、今まで食べたどのフレンチトーストより美味しく感じた。

食べさせ合う行為は楽しく、ふざけ合いながら朝陽が差し込む部屋で食事を楽しんだ。


お皿の中身はきれいになくなり、遥人はトレーをサイドテーブルに移動させた。
それから私の顔をじっと見てフッと笑う。


なぜ笑うのかわからなくて首を傾ける。


「ついてるよ。ここに……」


そう言いながら顔を近づけ、唇と頬の間に舌を滑らす。


「メープルシロップ好きなんだ」
「っ、あ……」


遥人はメープルシロップを舐めとり、唇を食むように重ねてきた。

ちゅっと音をたてて啄むようなキスは私の唇についたメープルシロップをきれいにしているみたい。


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