スイーツな関係
智紀さんに話をしている場合じゃない。

智紀さんには関係ないのだから。

それを悟った智紀さんは肩をすくめて、ドアに向かって開ける前に振り返る。


「相談したくなったら言って。いつでも相談に乗るから」


出て行く智紀さんを見送り、ふとデスクのプレゼントに視線を落とすと、さっきよりもっと深いため息が出たのだった。


この細長い箱はおそらくネックレス。
あれだけ言ってもわかってくれない八木社長。


執着心の強い人なんだ。


プレゼントを掴むと引き出しを開けて乱暴に置くと閉めた。


< 364 / 512 >

この作品をシェア

pagetop