スイーツな関係
「食べたくない。寒いから鍋焼きうどんにしようかな」
「鍋焼きにも天ぷらは入っているけど?」


今日はとことん天ぷらだ。
いいですとも、天ぷらを食べて火傷の復讐をしよう。


「いいの。それくらいなら」


遥人は店員を呼び、鍋焼きうどんを2つと焼き鳥、サラダなどを注文する。


店員が去り、ふたりだけになるとお手拭で手を拭きながら遥人が口を開く。


「麗香、何度も言っているけど料理スクールはやめてくれないか?」
「遥人……」
「俺の心からの頼みだよ。もともと俺を喜ばせるために始めたんだろう? だったら、言うこと聞けるよな?」
「それは……」


たしかに、遥人の為に始めたけれど……。


「ねえ、遥人。そんなんじゃ、いい父親になれないよ?」
「え? なにを藪から棒に?」


遥人が驚いた様子で目を見開く。


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