スイーツな関係
「でも頂くわけにはいかないんです」
「大丈夫ですよ」


何が大丈夫なのだろう……。


内心、首を傾げながらリボンをほどく。


右手が少し不自由だから、ゆっくりになってしまうけれど、八木社長はなぜだかニヤニヤして見ている。


「きっと驚かせてしまいますよ」


そんな事も言う。
いったいなんだろう? 中身はネックレスではないのだろうか?


猜疑心を持ちながら、ラッピングを剥がすと、カードがポトッとテーブルの上に落ちた。


「そのカードを読んでくれますか?」


細長いカードは二つ折りになっている。
それを手にすると、シンプルな水色のカードを開く。


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