スイーツな関係
「ん……ケガしなかった?」


今の衝撃で目を覚ました遥人は気だるげな目で見ていた。
その瞳に自分を見つけて、心臓が痛いくらいに鳴った。


「大丈夫」


顔が近くて、官能的に揺らぐ瞳を見て、いますぐに遥人のキスが欲しくなるけれど、まるで襲っているみたいなポーズにひとりで赤面し、慌てて退こうとした。


退こうとしたのだけれど……。


遥人の手が私の腕を掴む。
そして、大きな手のひらが私の後頭部を包み込むようにして引き寄せられる。


「遥人……」


顔が先ほどより近くなって……お互いの唇が重なる。


私の唇をまるで食べるように食んでいく唇。
日本酒の匂いに私まで酔ってしまいそう。


「この体位も悪くないな」
「もうっ! 体位って」


今度は有無を言わさず、遥人の身体の上から退き立ち上がる。


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