スイーツな関係
無防備に眠る遥人を初めて見て、ちょっと嬉しい。


ベッドに近づきネクタイの結び目に指をかけると、大の字に開いていた手が私の腰を抱く。


「麗……香……帰らないで……一緒に……寝よ……ぅ……」
「遥人……」


すぐに小さな寝息が聞こえてきた。


今度は深い眠りに落ちたよう。
ネクタイを外しても目を覚まさなかった。


「……私も遥人と一緒にいたい」


そっと唇にキスを落とす。


遥人の脱ぎ散らかしたコートと上着をハンガーに掛け、自分のコートも隣に掛けるとベッドに入り、遥人に寄り添い目を閉じた。


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