スイーツな関係
「あの! おふたりさん! もうわかったわ! おふたりは恋人同士なんですね」


本当に灯台下暗しだ。
智紀さんは奈緒さんのタイプではないと思っていたし、智紀さんも奈緒さんに気があるそぶりなんて見せなかった。それどころか、彼女の前でアルバイトの女の子といちゃついてたりして……。


「恋人同士じゃなくて、秋に結婚式を挙げるんだよ。麗香さん」
「本当ですか? 奈緒さん」


ふたりに担がれているのでは……? と、まだ脳裏によぎる。


「まったく、まだ信じていないんだ」
「だって……」


奈緒さんが私のところへやってきた。


「麗香さん、本当なんです。私もタイプじゃなかったんですけど……」


まあ、智紀さんは自他とも認めるイケメンだからね……。
でも……。




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