スイーツな関係
遥人は水の入ったコップをテーブルに置く。


「もっと食べられる?」
「うん。もう一枚食べてみる」


遥人は嬉しそうに笑うと、一枚渡してくれる。


「麗香、その気分の悪さは悪阻(つわり)かもしれない」
「えっ?」


思いがけない遥人の言葉に、持っていたクラッカーを膝の上にポトッと落としてしまう。


「やっぱりその可能性をこれっぽっちも考えていなかったか……」


遥人が呆れたような小さなため息を吐く。


「妊娠ってこと?」
「そう。避妊しない時もあったし」


私の中に遥人の赤ちゃんがいる……? そういえば……生理が遅れてる……。

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