スイーツな関係
「病院で検査しよう」
「え? う、うん」


赤ちゃんが出来ていたら嬉しい。
でも、遥人は……?


「……遥人、妊娠していたら……嬉しい?」
「当たり前だろう? 俺たちの子供だよ。嬉しいよ。でも、まだわからないからすんなり喜べない」
「うん。私も……ぬか喜びかもしれないし……」


病院が開く時間に合わせて、近くのウイメンズクリニックへ行った。


受付を済ませソファに座り待つ間、緊張しているみたいで両手は汗ばんでいる。
まだ朝の8時30分だというのに、待合室には妊婦さんがけっこういる。
男性は遥人だけで、妊婦さんに注目されている。
遥人は私の隣で足を組み、妊娠の小冊子を真剣に読んでいた。


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