スイーツな関係
「驚いたけど、どうしてこんな遠くで、こんなに……」


住んでいる人に向かってボロいだなんて言えなかった。


「こんなにおんぼろアパート?」


遥人が片方の眉を軽く上げながら、私の言葉を繋げる。


「……」


言わないようにしているけれど、きっと私の顔にそう書いてあるに違いない……。


「そう思って当然だよ。座ろう」


遥人の両手が私の肩に触れ、歩くように誘導される。
座らされた場所はベッド。


私をベッドの上に座らせると、遥人は窓に向かった。


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