スイーツな関係
フォークを置くと、麗香の首へ手を伸ばした。


「あっ……」


突然の俺の手に彼女が驚き、身体を逸らそうとする。
それを阻み、手を当てると彼女の体温が俺の手にじわっと暑さを知らせる。


「身体が熱いじゃないか!」
「え……」


彼女自身、何がなんだかわからないみたいだ。
額にも触れると、かなり熱い。


「……暑いだけです」
「いや、違う。熱中症にかかっている」


間違いない。熱中症だ。
ここでは酷くなる一方だろう。


俺は窓にカギをかけ、麗香のバッグを手にすると彼女を立たせた。


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