あなただけ、見つめてる【恋瞬バトン】
「~~ん」
「気のねぇ返事!」
「橘君は他の女子が沢山見てるでしょ?
私一人ぐらい、別な人見てたっていいじゃない」
「林なんて、サッカー下手だぞ?
みゆ、そんな奴が好きなのか?」
好き!?
思っても見なかったことを言われて、私は、慌てて首を振る。
「そんなんじゃないわ!」
じたばたしている私に、橘君は笑った。
「みゆは初めての彼氏は、カッコいい男にするって言ってたもんな……俺みたいな?」
「橘君、自信過剰~~」
私は呆れて、橘君の顔をじっと見た。